シリコーンゴムの耐薬品性について
2026/08/04
シリコーンゴムは、耐熱性や耐候性、柔軟性などに優れ、さまざまな産業分野で使用されている素材です。一方で、製品が薬品や洗浄剤、油などに接触する環境では、「シリコーンゴムは薬品にどの程度耐えられるのか」という点が重要になります。
薬品との相性を十分に確認せず材料を選定すると、膨潤や軟化、硬化、ひび割れなどが発生し、製品の性能や寿命に影響する可能性があります。今回は、シリコーンゴムの耐薬品性と、材料選定時に確認しておきたいポイントについて解説します。
シリコーンゴムの耐薬品性とは?材料選定で知っておきたいポイント
シリコーンゴムは、水や低級アルコール(メタノール・エタノールなど)、希酸、希アルカリなどに対して、常温では比較的優れた耐性を持っています。そのため、医療機器や食品関連設備、各種工業製品など、薬品や洗浄液に触れる可能性がある用途でも活用されています。
ただし、シリコーンゴムはすべての薬品に対して強いわけではありません。例えば、濃度の高い酸・アルカリ、特定の有機溶剤、燃料や一部のオイル類などでは、使用条件によって膨潤や硬化、軟化などの変化が生じ、物性が低下する場合があります。
また、アルコール類についても、種類や使用条件によって影響が異なります。低級アルコールであるメタノールやエタノールには常温で非常に良好な耐性を示しますが、高級アルコールや高温環境でのアルコール浸漬では、膨潤や劣化を引き起こす場合があります。そのため、「アルコールだから問題ない」と一律に判断するのではなく、実際に使用するアルコールの種類や温度、接触時間などを考慮することが重要です。
さらに、耐薬品性は薬品の種類だけで決まるものではありません。同じ薬品でも、濃度・温度・接触時間によってシリコーンゴムへの影響が変わります。常温では問題がなくても、高温環境で長時間接触すると劣化が進むケースもあるため、実際の使用環境を想定した検討が必要です。
材料を選定する際には、まず「どのような薬品に接触するのか」を明確にすることが重要です。さらに、薬品の濃度や使用温度、接触時間、圧力などの条件を整理し、必要に応じて実際の環境に近い条件で耐薬品性試験を行うことが望ましいでしょう。
シリコーンゴムにはさまざまな配合やグレードがあり、同じシリコーンゴムでも特性が異なる場合があります。そのため、耐薬品性だけでなく、硬度や耐熱性、圧縮永久ひずみなど、製品に求められる性能を総合的に考慮して材料を選定することが大切です。
まとめ
シリコーンゴムは比較的優れた耐薬品性を持つ素材ですが、すべての薬品に対して万能というわけではありません。薬品の種類に加えて、濃度・温度・接触時間などの使用条件まで考慮することが、適切な材料選定につながります。
薬品の種類に加えて、濃度・温度・接触時間などの使用条件まで考慮することが、適切な材料選定につながります。
株式会社ホリテックでは、シリコーンゴムの特性や使用環境を考慮し、お客様の用途に適した材料選定から製品の試作・量産までサポートしています。耐薬品性が求められるシリコーンゴム製品についてお困りの際は、ぜひ株式会社ホリテックまでお気軽にご相談ください。

